コンチャ・イ・トロ対決 ディアブロ VS マルケス (Diablo VS Marques)

ワイン

こんばんは、酔っ払い犬のポチです。今日も楽しく飲んでいます。

以前コンチャイトロのラインナップを説明しましたが、その中から、ディアブロとマルケスの飲み比べを行いたいと思います。

右 マルケス コルクキャップでした。 左 ディアブロ スクリューカップ

コンチャイトロは各シリーズ(ディアブロ、マルケス等)がぶどう品種ごとに、造られており、莫大なラインナップとなっています。

今回はカベルネソーヴィニヨン同士で比較しました。

ボルドーとブルゴーニュで解説しましたが、カベルネソーヴィニヨンはメルローと並んで、ボルドーで使われる有名品種で、コクのあるフルボディのワインができます。さらに、同じボルドーで使われるメルローと比較しても、さらにタンニン(渋み)の強い、骨太な味わいになるようです。ですので、今回紹介する2本もボルドースタイルのどっしりした、がっつん系のワインになるかと思います。

では、1つずつ詳しく紹介していきます

カッシェロ・デル・ディアブロ Casillero del Diablo

スペイン語で悪魔の蔵(ワインセラー)の意味で、ボトルにある悪魔の顔がトレードマークで、印象的ですね。値段は1,300-1,400円程度で、スーパーやコンビニなどでも見かけるのでとても手軽に入手できます。なぜ悪魔の蔵って言う名前になったのかについては、有名なお話しがあります。もともとスペイン人のドン・メルチョーは、チリに念願のワイナリー「コンチャイトロ」を設立しました。多くのワインを造っては、蔵(セラー)に保管していました。しかし、ある蔵のワインは、なぜかいつも美味しく、それゆえ盗まれる被害が多発するようになりました。そこで、ドン・メルチョーはその蔵には悪魔が出るという噂を流しました。その噂は瞬く間に広がり、それ以来、人々は悪魔を恐れ、泥棒の被害はなくなったそうです。そして、その蔵のワインは悪魔の蔵=カッシェロ・デル・ディアブロと名付けられたそうです。

いやぁー、なんかちょっと嘘臭いお話しですね(笑 そんな悪魔の噂ぐらいでビビんないでしょう、普通! 販売促進用に逸話をでっち挙げるのは、多くの企業がやっている常とう手段ですから、なんか、そんな風にうがった見方をしてしまいます(笑

ただ、調べてみると、ドンメルチョーがチリにやってきたのは、1883年ごろのようです。その頃は、今ほど、科学やテクノロジーが発達していませんので、悪魔や幽霊と言ったお話は信じられていたとしても、不思議ではないですね。って言うか、コンチャイトロの歴史って結構古いのですね、そっちに驚きです。ニューワールドワインですので、もっと新しいワイナリーかと思っていました。ちなみに1923年に株式上場しており、1933年にはヨーロッパへ輸出をはじめたそうです。(株式上場は、本来資金集めのために行うもので、ここで得られた資金を元手に、輸出の準備をし、1933年に念願のヨーロッパ輸出になったのではないでしょうか)

面白い逸話を持った上にコスパもよい、コンチャイトロの売れ筋、ディアブロですね。

ボトルのショルダー付近とスクリューキャップに悪魔がいますね

マルケス・デ・カーサ・コンチャ Marques de Casa Concha

マルケスはディアブロの上級キュベ(ワイン)になります。値段もちょっぴり高めで、1,800-2,000円ぐらいです。ディアブロは結構多くの方ご存じで、知らないという方も、ボトルを見ると、どこかで見たことあるなぁって感じですよね。でも、そのディアブロに上級キュベのマルケスがあることを知っている方は、少ないのではないでしょうか。

コンチャイトロの創始者、ドンメルチョーはもともとスペインの貴族コンチャ家の人間でした。コンチャ家は1718年にスペイン王より、爵位「マルケス」を与えられたそうです。

もともと、スペイン国王はハプスブルグ家が継承していたのですが、血筋が途絶えてしまいました。そこに目を付けたのが、当時、太陽王と呼ばれていた、フランスのルイ14世です。(このルイ14世、戦争大好きで、結構余計な事ばっかりしています。その割には、よく戦争負けてますが、・・・)今回も、なんと自分の孫をスペイン国王にしようと企むのですが、それに本家ハプスブルグ家が王位のオーストリアなどの諸外国が、反対し戦争(スペイン継承戦争)が起こります。その結果、結局ルイ14世の孫が、スペイン国王フェリペ5世となるのです。

スペイン継承戦争の終了が1714年ですので、その4年後、1718年はフェリペ5世がスペイン王であり、コンチャ家はフェリペ5世から「マルケス」の爵位を与えられたことになります。この爵位はどうも、世襲の様でした。その7代あとが、ドンメルチョーであり、彼もマルケスの爵位を継承していることになります。

コンチャイトロはこの爵位マルケスを1976年(奇遇にもパリスの審判の都市ですね汗)当時のフラッグシップのワインとリリースすることとなりました。

フェリペ5世から与えられた爵位マルケスを名乗るワインです。下手なものは造れませんよね。

マルケス ラベルも結構好きです

さてどちらも、興味深いエピソードを持っている、そしてコスパの良いワインです。飲んでいきましょう。

まず、ディアブロからです。赤黒い液体から、カシスやプラムの香りがしますね。そのあと杉や草木の植物的なニアンスもあります。味わいは、カシス系の中にもしっかりとしたタンニン(渋み)があり、液体は濃いめです。酸もあり、濃いけどバランスの取れた、それこそハイコスパのワインです。

次に、マルケスです。香りにはもちろん、カシスが出てきますが、スワリング(グラスの中でくるくる回す)でウッディなヒノキなどの香りや、土のニアンスも出てきます。味わいは、ホントに濃いです。ディアブロ以上に濃い液体で、シルキーですが、舌にねっとりとまとわりつく感じがあります。このあたりの感じ、1000円前半のワインでは無理ではないでしょうか?マルケスに比べると、ディアブロはさらさらした液体って感じます。カシスなどのフルーツ系のニアンスもありますが、もっとウッディな感じで、墨汁、黒ミネラル(鉄っぽさ)が出てきます。これすっごい美味しい!。ディアブロと比較するとやはり1ランク以上、上のワインですね。

コンチャイトロのワイン結構買ってしまいました。

さて、デイアブロとマルケス、どちらを選ぶかと、問われますと、ポチの好みでマルケスです。ちょっぴり高いけど、それ以上の差があるように感じました。

とりあえず、コスパの良いワインが飲みたいという方や、ディアブロ飲んだことない方にはディアブロがおすすめです。一方、すでにディアブロを飲んだことがある方や、1ランク上のワインってどんな感じか興味ある方は、マルケスぜひお試しください。ポチのおすすめワインの中でも、上位です。



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